1.哲学者マルクス


マルクスは『ナニワ金融道』の著者 青木雄二が尊敬していたので知るところとなります。

青木雄二の話はこちらです。


マルクスについては共産主義者や革命家など何かと悪い評判が先行していますが、彼は経済学者というよりも哲学者として私は尊敬しています。

マルクスの哲学的実績は『経済学・哲学草稿』や『ドイツイデオロギー』に詳しいです。



『資本論』においても価値説や分業論を述べる際は哲学的です。

マルクスに共通する学問の姿勢は、歴史から問題を観察する点です。

2.観念論と唯物論


マルクスの前にフォイエルバッハという哲学者がいて、唯物論というのを提唱していました。

唯物論の反対にあるのが観念論です。『我思う、ゆえに我在り』ってヤツです。

唯物論は『我在り、ゆえに我思う』です。

ニワトリが先か卵が先かの問題で、哲学史ではこの観念論と唯物論が行き来します。

観念論の立場からすれば飛行機は人間が作った空飛ぶ機械です。

唯物論の立場からすれば飛行機は鳥からアイディアを得て人間が作った機械です。

人間は実際に、見たり聞いたりした物以上のことはできないのが唯物論の立場です。

観念論はどちらかというと人間は全治万能でなんでもできる者だとします。

3.価値論(使用価値・交換価値・剰余価値)


資本論においては価値を細かく分析し、使用価値と交換価値と剰余価値に分析しました。

労働で価値を生産する際、剰余価値を付加して販売します。その剰余価値で資本は蓄積し、増殖してゆきます。

また価値はさらに細かく、使用価値と交換価値に分別され、使用価値は物それ自体の使用する価値で、パンがお腹を満たしてくれる価値と、交換価値は、このパンは水に交換できるとする価値であります。
それを貨幣や通貨が代弁しているだけであって、その価値の流通が一国の経済であり、生産量であるとしました。

分業論については初めの原初的な分業が男女の狩猟採集と家事であるとした点です。この頃は単純に男女が分業し、生活に必要な肉や野菜を狩猟や採集で獲得し、家事を営んでいました。剰余価値というものがなく、資本を増殖させる必要がなかったワケです。やがて、肉や野菜を他の村とかと交換する過程で、交換価値が発生し、剰余価値が発生してくるようになりました。

マルクスの特徴はいずれも歴史的な流れから、たとえば人間の歴史の発達段階から経済や哲学を分析する手法です。

4.階級闘争の歴史観


価値というのもアダム・スミスやリカードの頃は経済学でしたが、マルクス以降、哲学というか、価値について論じられる機会が多くなっております。すなわち、価値自体は人間が作り出しているものである点です。人間が価値と認める物に価値が宿るとする点です。AIは価値を判別できません。多分…。

分業は階級闘争と結びついて語られることが多く、階級闘争が危険なのではなく、階級闘争は人間の歴史の中で事実あったことなのです。狩猟採集の頃では男が肉や野菜を取ってきたので、女は何も言えなかったはずです。資本家と労働者の関係もそうですよね? 労働者が資本家に偉そうに物申せない空気ありますよね? だったら革命じゃん! っていうのは嘘で、そういう不均衡・不平等をなくす為に共産主義を提唱したんです。

どうせ国家の元で暮らすんだから資本家が利益を求めて絞り出すように剰余価値を生産しなくていいんだし、みんな平等に仕事をすれば無駄な価値を生み出さなくてもよくなるじゃん! って言う話です。
マルクスの場合やりすぎで、女を巡って喧嘩するならいっそ女もみんなでシェアしちゃえ! って言ってしまった点です。

でも、このベースには争いをなくすという思想があります。

その原因として格差が争いを生み、争いが戦争を生むという思想があります。

人類始まってからけっこう男と女で争ってるし、いろいろ物の売り買いしてたらお金儲けのうまいヤツが出てきて、必要以上に労働者から搾りとって、結局、お金ないヤツもう勝ち目ないじゃん! っていう話になって、共産主義が提唱された感じです。んじゃ、先進国からやろうよ的な? でもなぜかリアルでは中国とかロシアの後進国で起こりました。

今の格差社会にぴったりな話だと思うんですが、いかがでしょうか?

以上、哲学と経済学と歴史観から共産主義を提唱したカール・マルクスの話でした。