マルクス(1)

自殺は個人的な問題ではなく社会病理である理由


ソ連崩壊から30年が経過した話がニュースになりました。


ソ連は社会主義の国でしたが、崩壊してしまい、

その元で自殺者が急増した話はあまり知られていない事実であります。

死に魅入られた人びと―ソ連崩壊と自殺者の記録
スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ
群像社
2005-06T


そこで本日は、

  • なぜ自殺者が急増したのか?

という問題と、

  • 自殺者が増えた原因

について考察を深めてまいりたいと思います。

貧しさから皆保険制度の維持が難しくなるとき、その国の国民は病み始める


日本でも新型コロナの影響で、有名人でさえ自殺が増えてまいりました。


自殺が増える原因についてはさまざまな言われておりますが、

一番の原因は、

  • 貧しさ

であるという身もフタもない事実であったりします。

貧しき人々 (光文社古典新訳文庫)
ドストエフスキー
光文社
2013-12-20


ソ連が崩壊したのも社会主義経済でしたが、

一方で

  • 皆保険制度の維持にからみ、
  • 優秀な医者が海外へ流れた結果と、
  • 副業を始める医師の姿

があげられると思います。


民主主義のための社会保障
香取 照幸
東洋経済新報社
2021-01-22


つまり、医者が本業の医療業務では稼げなくなったことによる、

  • 海外への移住や、
  • 海外の医療業務を手伝うことによって収入を維持する流れ

です。

これにより、ソ連の人たちは、

平等な医療を受けられるのですが、

程度の低い医療サービスであり、

高度な医療業務を求めるには多額の費用を要する

ようになったからでした。

ここで増えたのが、

  • 自殺と、
  • 平均寿命の低下と、
  • アルコール依存性

でした。

つまり、貧しさが、

皆保険制度の維持を難しくして、

医者自体が海外へ収入を求めたり、

高度な医療を維持できなくなった

ことが原因であるとされています。

国民が病むとき国も病む 国の医療制度と皆保険制度の功罪


国が滅びる原因や、

誤った方向へ舵をとる原因も、

  • 貧しさ

によるものが大半ですが、

なかでもこの皆保険制度の崩壊や破綻が原因となる場合がほとんどです。

第二次世界大戦前のドイツでも皆保険制度が維持されていたのですが、

その崩壊とともに、

人体実験がおこなわれたり、

優生思想の元、第二次世界大戦にすすんだ話はかなり有名であると思います。

人間性なき医学―ナチスと人体実験
ビイングネットプレス
2001-03-01


つまり、貧しさも関係しますが、

特に

  • 医者や医療従事者が貧しくなって、
  • 自国の健康を維持できなくなったとき、
  • 国も病にむしばまれる

ような気がしております。

  • 健康は何ものにもかえがたい

や、

  • 命に値段はつけられない

とおり、

  • 医者や医療従事者が貧しくなってゆく

ことが国の命運を左右すると言っても過言ではないような気がします。

それは医者や医療従事者が貧しくなれば、

診察どころではなくなって、

他の国へ出稼ぎに行ったり、

副業を始めてしまう

からなのです。

皆保険制度が崩壊するとき、

平等に程度の低い医療サービスになったり、

高度な医療サービスを受けたい場合は、

多額の費用を支払うか?

海外へ医療サービスを受けに行ったりします。

それはその国が貧しくなってしまい、

  • 平等な医療サービスをおこなうためには、
  • 程度を下げないと維持できない

からです。

そして、その原因は、

  • お金がない

からなのです。

これによって一番の被害を受けるのは、

働きざかりの世代であり、

ストレスが重なって、

体を壊すか?

アルコール依存性や、

自殺といった形で急増を見せはじめたのが、

ソ連崩壊の負の遺産です。

ソ連史
松戸清裕
筑摩書房
2013-12-13


制度を維持するために人間がいるのではなく、人間を維持するために制度を設計すべきである理由


計画経済や、

表向きは平等いう社会主義経済も、

実は働きざかりの世代がたくさんを負担し、

その分、体を壊し、

アルコール依存性や、

自殺者が増えている

という現実もあります。




  • 経済学や社会主義思想も、
  • さまざまな理念や理想を掲げる

のですが、

  • 現実に起きていることがリアルな反応

であったりします。

それが理想だとしても、

  • どの年代の?
  • 誰の?
  • 理想なのか?

といった問題まで吟味しなければ、

  • いたずらに人命ばかりが奪われ、
  • 国力は低下してゆく

ばかりであることは、

ロシアを見ていれば当然の帰結であるように思われました。

お金を稼ぐにしても、

  • 健康な体がなければできない

ことです。

  • 健康な体を壊してまで維持する

皆保険制度や、

計画経済は絵に描いた餅そのもののような気がするからです。