
マルクスは価値を哲学した経済学者
ビットコインの価値が上がっています。
- やべ…。
- めっちゃ、価値上がってんじゃん…。
お金に目がくらんでいる人はこのような価値観で物事を考えてしまいます。
事実、私もお金が好きであり、お金に目がくらむ行動をしたりします。
『資本論』を書いたことで有名なマルクスは経済学を哲学したことが彼の功績になると思います。
なかでも価値を哲学したことが今までの経済学者や哲学者にはない考え方でした。
本日はこのマルクスの価値論に対して深掘りしてまいります。
価値を哲学し、使用価値と交換価値に分けた
マルクスは経済の原初的な形態の物々交換を観察し、価値について使用価値と交換価値について分けました。
- バナナがあります。
バナナを食べると
- 『甘い』という価値と
- 『お腹が満たされる』という価値
を享受できます。
甘いものが食べたかったり、お腹がすいたときに食べれば使用価値を存分に享受できると考えます。
そのバナナを卵屋さんに持っていったら卵2個に交換してもらえました。
このときに、
- バナナ1個はタマゴ2個に交換できる交換価値
を含んでいると考えます。
これが価値の起源であり、お金の起源であるとされております。
このバナナや卵をとっぱらった物がお金にあたると言われております。
なので、お金について考える場合、価値を考えた方がいいのです。
つまり、自分は今、お腹がすいていればバナナを食べればいいし、お腹がすいてなければバナナを食べないで持っていればあとでタマゴに交換できるからです。
マルクスが哲学した価値ではそのように考えます。
価値は欲求を満たす物、または欲求を満たす体験(イベント)
お金が幸せにしてくれるという経済学者は意外にいなかったりします。
それは多分、マルクスの価値論やこの価値の考え方の方が強いからなのだと思います。
なので、お金は目的なのではなく、手段として使われることがご理解いただけると思います。
- 空腹を満たすためにバナナが買われます。
空腹を満たすためにお金を食べる人はいないからです。
そしてお金は食べても空腹は満たされません。
それは紙だからです。
クリスマスも近いですし、カップルや家族の方はプレゼントなんかを探したりすると思います。
そしてそのプレゼントは彼女が欲しい物であったり、息子さんや娘さんが欲しい物であったりします。
そこでお金を渡す人はあまりいなかったりします。
欲しい物が手に入ればいいのですが、それは多分、自分がその体験を経験したいからなのです。
彼女が喜ぶ姿であったり、息子さんや娘さんが喜ぶ姿を自分が実際にお金を出して購入した物で見たいという価値観が入っていることに気がつく人は少ないように思います。
つまり、ここでの欲求は空腹ではなく、喜ぶ顔が見たかったり、喜ばせたいという体験が価値にあたります。
リスクとメリット、どちらをとるか?
新型コロナの影響で外出や外食もままなりませんが、この外出や外食も経済学の観点から考えることができます。
つまり、
- 新型コロナに感染して発症するリスクと、
- クリスマスに外出して外食するメリット
の方です。
1年に1回の思い出ですし、その思い出は人生に1回きりしか訪れません。
新型コロナの感染リスクも同様にあります。
万が一かかった場合は感染しますし、ヘタすりゃ死んでしまうかもしれません。
ですが、みすみす新型コロナだからといって外出や外食をしないのはかなりのデメリットになりますし、そんなことを繰り返していると一生結婚できません。多分…。
それも経済学の価値の観点ですし、価値観の観点になると思います。
- 空腹という欲求を満たすバナナの価値から
- 彼女や息子・娘さんを喜ばせたいプレゼントの価値、
- クリスマスに外出して外食する価値、
これらはみんなあなたの欲求であり、人間の欲求であるのです。
それが価値と言われているゆえんです。
そして、その欲求が金銭的になるときお金になりますし、新型コロナ禍や日々の残業、または時間的な制約により、さまざまな価値との妥協がはかられて行動は選択されています。
なので、結局はお金は幸せにしてくれません。
お金を使って幸せになるのです。
そして、その過程には自身の欲求であったり、さまざまな体験があるのです。
お金はむしろそのために使われ、それを使って幸せを実現するものであると経済学では言われております。
ビットコインの価値が上がりました!
ですがビットコインは幸せにしてくれません。
それは金銭的に豊かになるだけです。
最終的に豊かになるのは、この価値の部分であり、その価値をよく知っている者こそが人生の成功者のような気がしています。
マルクス自身が浪費家であった衝撃の事実!!
マルクスはライン新聞で過激な思想を発表し、ドイツを亡命します。
イギリスの産業革命を目の当たりにして『資本論』を書き上げます。
ですが、無職でしたし、友人のエンゲルスが工場長であったため、彼の支援で書き続けることができました。
結婚もしましたし、奥さんが天然痘を患った際にお手伝いのメイドさんをはらませました。
しかし、認知はしませんでした。
のちにエンゲルスにその子供を養子にしてもらいました。
- 佐藤優氏が語る生誕200年マルクス波乱の人生
- https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1015909/
それもまた価値観です。
お金を使っていろんなことをします。
いい悪いもありますが、一番は自分がしたいと思うことであり、それにいい悪いはあまり関係がなかったりします。
マルクス自身がそうだったので、そのことはけっこう理解を進めると思います。
経済学を勉強したり、経済学の価値について哲学した人の人生を見れば、お金はあまり関係がないということがご理解いただけると思います。
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