消耗

コロナ不景気の物価上昇局面ではリストラは死に至る病


アメリカでCPI(消費者物価指数)が上昇率6.1%になった話がニュースとなりました。


31年振りの上昇でインフレへの懸念がでてきたからです。

新型コロナの影響で、

  • さまざまな物が値上がりし、
  • 人件費も高騰

しております。


そして、一番の問題は、

  • 世界中が人手不足

で、作れば売上が見込めるのですが、

  • 作れない問題

に直面しているのだと思います。


ひとつの分野が人手不足で品不足になれば、

他の分野も品不足になります。

それにより、

  • 物の生産が滞留します。

そこで本日は、

リストラ好きの日本人に送る

  • 人件費の抑制が死に直結する理由

について考察をくわえてまいりたいと思います。

死に至る病 (岩波文庫)
斎藤 信治
岩波書店
2014-12-18


先生!働いている人はストレスが溜まっているので働いてない人より、よく食べたり、よく飲んだりしないと死んでしまうと思います


マルクスにしたがえば、

  • 労働力も商品

です。

賃労働と資本 (岩波文庫)
カール マルクス
岩波書店
1981-10-01


つまり、

  • 労働者は労働力を売り、
  • お金を手にすることによって、
  • パンを買ったり、
  • シャワーを浴びたりできます。

これを

  • 労働力の再生産

という言葉で表現していました。

つまり、労働力への賃金は、

  • 労働力を再生産するお金

を与えなければ、

  • 労働力は再生産されない

と考えます。

そして、日本では自殺が多いのですが、

企業でも政府でも、

  • 生活できない人に対してケアをしなければいなくなります。

どうも型にハマって考える人が多いせいか?

  • 売上が下がっていると給料を上げられなかったり、
  • 歳出が増えていると現金給付できなかったり、

と考えているようですが、

  • 事実は逆です。

先生!働いている人がいなくなると、国力は弱くなってゆくと思います


つまり、

  • 労働力が足りなければ
  • 労働力を再生産するための充分な資金が必要

ですし、

世界中でインフレが進んでいるのなら

  • 従来以上の給料を出さないと維持できないことに気がついていない

と思います。

このようにインフレで物価が上がり、

買える物が少なくなってきたとき、

  • 給料や現金を与えない

と自殺をしてしまうのは自明の理だからです。

それは労働力の再生産ができない状態と言えます。


ですが、自殺が増えていくということは、

労働力の減少も意味し、

働く人が次々にいなくなってゆけば、

  • 生産はおろか?
  • 税金さえ取れなくなってしまう

ことに気がつくと思います。



弾き語り フォーク作品集
岡林信康
FUJI/岡林信康
2015-09-09


そこに人がいるから仕事があり、仕事には人手がいる 売上や経営はそのあとの問題


日本人は投資の習慣がないので、

目先の起こっている現象だけにしかお金を使いません。

ですが、今は新型コロナで、

  • 世界中でインフレが起きていて、
  • 物価が上がっていて、
  • 人手不足も深刻になっている中、
  • 目先の困っている人たちだけを助けると
  • 労働力はどんどん減ってゆく

気がしています。

それは労働力が再生産できないからです。

ある人は違う地方へ行ったり、

ある人は違う国に行ったり、

世界中でも移民の大移動が増えております。

移民が介護を担っていた国では、

移民がいなくなったことにより、

介護事業が維持できなくなった事例も確認できます。


お金を出している人たちは考えが及ばないのだと思いますが、

  • そこにその仕事があるとき、
  • 誰がやるのか?

考えないと、

結局、

  • 人がいなくなったとき、
  • あわててしまう

ことになります。

自分たちや、自分でできる仕事であれば別ですが、

たくさんの人を用したり、

たくさんの人を相手にする仕事ほど、

  • 考えるべき問題

であると思います。

日本人は矛盾したところがあって、

  • 安いマックを食べたい場合、
  • マックの賃金は安くなければいけません。

それは

  • 売上が低い

からです。

逆に、

  • マックが値上げされれば、
  • マックの賃金は高くなります。

それは

  • 売上が上がるからです。

マックの店員さんももっと買え、

それがさまざまな物の値上げ

につながります。

なので、本当はかなり値上げをしないと、

ヤバいと思います。


値上げをしないで耐えていることこそが、

自殺の原因になっているのかも知れません。

それは労働者が限界であることを意味しているからです。