ブラック企業081702

ひとりで仕事をするということ その意味と目的と価値について


ワンオペやワンオペ育児に対する批判が高まっていたりします。

ブラック企業は、

  • 環境そのものがブラック

なので、

むしろワンオペが推奨されております。

  • ワンオペでひどい!

と言った声や、

  • ワンオペ育児つらい!

と言った声があるのですが、

ブラック企業的価値観にしたがえば、

  • 仕事が独占できる絶好のチャンス

ととらえるからです。


問題はどうやらこのギャップにひそんでいるようなので、

本日は、

  • ブラック企業におけるワンオペの考え方と、
  • ワンオペの回避術

に関して考察をくわえてまいりたいと思います。

ワンオペは仕事を独占したり、仕事に対する責任や自身の人材価値を高めるためのスキル


ブラック企業では、

毎日が下克上なので、

謀反や反乱がたえません。

上司と言えども指示が間違っていれば、

言うことを聞いてくれませんし、

アルバイトと言えども指示が適切であれば、

上司に指示を出せる

からです。

そういう意味では下克上の最前線で、

  • 実力のある者がのし上がる環境

であると言うことができます。

ワンオペも、

  • 一人で仕事を抱える

ところに問題があります。

と言うのも、

一人で仕事を抱えた方が、

  • 仕事を独占でき、
  • シフトにもたくさん入れる

からです。

通常二人必要な作業でも、

一人でおこなえれば、

一人だけシフトに入れたり、

  • 他のスタッフを必要としない人材

として重用されるからなのであります。

この問題は、

  • 人より稼ぎたい、

や、

  • 人よりシフトに入れてもらいたい

といった独占欲です。

それは仕事のスピードのみならず、

質でさえ、

高度に研ぎ澄まされる

ので、誰にもマネできなくなってしまうからです。

そのためにのし上がることができますし、

シフトに入って稼ぐことができます。

ワンオペ回避は仕事をシェアし、仕事に対する責任や自身の価値を低くすることで回避が可能


ワンオペを回避したい場合は、

この逆をすればいいのだと思います。

仕事でも、

  • スピードを重視したり、
  • 質を重視したりする場合、

  • スピードについてこれる人と、
  • 質についてこれる人にわかれます。

それは

スピード優先に適した人材と、

質の優先に適した人材にわけられる

からで、

この二つをみたす場合、

  • やれることはかぎられます。

逆に言えば、

スピードも質も一切重視しない、

  • こだわりがない状態

の方が誰でも参加できますし、

誰でもできる

ということに気がつかれると思います。

そう、仕事に関するこだわりや責任が、

  • ワンオペを助長している環境

にあるからです。

つまり、仕事に関するこだわりが強ければ強いほど、

  • ワンオペになりやすい

と言えます。

それは、

  • 仕事を共有できる人が少なくなる

からです。

よく中高年でも管理職のうつ病が問題になったりしますが、

管理職は代わりの人材が少ないので、

  • ワンオペになりやすい

からです。


逆に言えば、

代わりの人材が多ければ多いほど、

ワンオペになりにくく、

うつ病になりにくいのですが、

  • 安心してください。

そういう人は今度は、

  • リストラの対象になってしまう

からです。

ワンオペやワンオペ育児に関する問題点は、

おそらくここにある

のだと思います。

仕事から責任やこだわりをなくせば誰でも代わりがいることに気がついてしまい言い出しにくくなる問題


つまり、誰でもできるようにしたいけど、

  • 誰でもできるようになれば、
  • 代わりはいくらでもいることに気がついてしまい、
  • 言い出しにくくなる点

です。

ですが、よーく考えてみてください。

うつ病になったり、

体をこわすくらいであれば、

  • あなたも限界

だからです。

事実、ブラック企業でも体をこわしたり、

メンタルをこわす人材は多いです。

それは抱えすぎたり、

仕事を独占する

からなのだと思います。

ですが、その独占した仕事も、

体をこわしたり、

メンタルをこわせば、

できない自分に気がついたりします。

できない自分に気がついただけマシで、

限界を知る

ことも一つの勉強になるからです。

つまり、

  • 代わりがいる

ということに気がついたとしても、

それもやがて限界をむかえますし、

かぎりがあるからなのであります。

ワンオペやワンオペ育児の回避術は、

自分が限界を感じた時点で、

スピードや質も、

または、いっさいのこだわりをなくす

ことであると思います。

あとはどうなってもいいや的な感じで、

救いの手を差しのべ、

それに身をまかせる

しかありません。

がんばりすぎる人たちがどんどんハードルを上げてゆき、それにあわせてゆくと疲れるようになる


ですが、のちのち振り返ってみると、

  • スピードや質を重視したり、
  • こだわりを突きつめた結果、
  • スピードや質を落として、
  • こだわりを捨てる

ことになるので、

やはり、最初っから、

  • ほどほどに…

が正解なのだと思います。

がんばらない (集英社文庫)
實, 鎌田
集英社
2003-06-20


若い血気盛んなうちや、

理想や目標に燃えているうちは、

限界突破やイケイケムード

なのですが、

年の経過か?

疲れの蓄積か?

によってつらくなってゆくのは、

  • 人間だもの、

仕方のない話だからです。

にんげんだもの
相田 みつを
文化出版局
1984-04-06


人間は結局、

  • 手を抜く

のです。

それはおそらく若い頃に頑張り過ぎるからなのだと思います。

若い頃に頑張り過ぎて、

年をとってから手を抜く

のであれば、

やはり、

  • ほとほどに…

が正解である気がしています。

高速道路でスピードを出しても、

一般道におりれば、遅く感じるのに似ています。

それは今までのスピードが速かっただけで、

一般道を走っていれば遅く感じることがない

からです。

ワンオペやワンオペ育児は、

高速道路の事故に非常によく似ていると思います。

はじめっから一般道を走っていれば、

  • こんなことにはならない

からです。

あなたの大切な人が「うつ」になったら
小野 一之
パンローリング株式会社
2019-10-11