イーロン・マスクツイッターお金の哲学

ツイッターでビットコインを勉強中のイーロン・マスク氏を追う


テスラ社のイーロン・マスク氏がビットコインを購入した話はこちらでしました。


そして、そのことをマイケル・セーラへ相談したのもツイッターでした。


ビットコインをめぐる情報はツイッターで展開されていて、他のニュースサイトを見るよりもツイッターを観察していた方が有益である場合が多いのが実際であったりします。

イーロン・マスク氏はテスラ社のCEOでスペースXも手がけるやり手なのですが、ツイッターを観察しているとけっこういろんな人にからんでいっていて大変勉強熱心な一面をのぞくことになると思います。

Peter Schiff(ピーター・シフ)氏のツイッターとイーロン・マスク氏のリプライ


先日はPeter Schiff(ピーター・シフ)という経済評論家へからんでいき、お金の価値についての哲学をリプライへ書きこんでました。




大変ためになるので、全文を英語で掲載します。

An email saying you have gold is not the same as having gold. You might as well have crypto.

Money is just data that allows us to avoid the inconvenience of barter.

That data, like all data, is subject to latency & error. The system will evolve to that which minimizes both.

日本語訳は、

あなたが金を持っているという電子メールは、金を持っていることと同じではありません。あなたは暗号を持っている方がよいでしょう。

お金は物々交換の不便さを回避するための単なるデータです。

そのデータは、すべてのデータと同様に、遅延とエラーの影響を受けます。システムは、両方を最小化するシステムに進化します。


イーロン・マスク氏によればお金で持っていてもお金で持っていることと同じではないと述べています。

それはお金が物々交換の不便を回避するためのデータに過ぎないからです。

マルクスはこの価値を交換価値として分析していました。

  • 100円を稼ぐ場合、

  • 100円で受け取っても、

  • 1ドルで受け取っても、

  • 交換できる商品にあまり違いが生じません。

  • ビットコインであれば

  • 0.00002BTC

になるのかと思います。

問題は、

  • それをどの状態で保存しておくか?であって、
  • それを今後どのように交換するのか?

であります。


働いている人たちはより多くの商品と交換したいと思う


労働も稼ぐという行為も富を生み出しますが、それはのちに交換されなければただ働きに近い状態になってしまうからです。

  • 100円稼いでも、

  • 100円の商品がないと交換できません。

  • 1ドル稼いでも、

  • 1ドルの商品がないと交換できないのと一緒です。

そこで100円を1ドルへ変えたり、より交換できる状態で保存するからです。

  • 100円は日本円なので日本の商品と交換が可能です。

  • 1ドルはUSドルなのでアメリカの商品と交換が可能だからです。

新型コロナの影響で世界中が通貨を発行したり紙幣を刷ったりするたびに日本円やUSドルへの信用が失われるのも事実であります。

よく、

  • お金を刷ればいい!

と簡単に発言する方が政治家にも見られますが、


  • お金を刷って配れば使われるのであれば、

  • 経済活動を停止してお金を配らないのと一緒であることに気がついていません。

  • もともとお金が使われません。

  • そこでお金を刷って使ったたころで配った分が使われるのであれば、経済活動はいらなくなることを意味しています。

だったら配るのをやめて経済活動を停止した方がまだマシだからです。

  • なぜこのようなことが起こるか?

と言うと、お金を配れば通貨や紙幣の価値が低下します。

なので、お金を配る前より同じ時間働いても得る物が少なくなってしまうことに気がついていません。

だって、同じ10万円が働いて稼いだ10万円と配った10万円が同じであれば誰も働くことをやめてしまうからです。

  • 黙って10万円もらった方がよくないですか?

その状態でより稼げて、もらった10万円プラスアルファのうまみが働いている人にあれば働きつづけるのだと思います。

お金を配れば配るほど交換できる商品が減ってゆく


このように日本ではお金を使う人自体減っている環境で、物の値段は下がりつづけ、それがのちに人件費などに転嫁されるとき、ようやく事の重大性に気がつくのだと思います。


安い商品は確かに嬉しいのですが、人件費をペイするとき採算がとれなくなることには気がつく人は少ないと思います。

世界中の通貨への不安や紙幣への不安が株価の暴騰を支えていますし、ビットコインの暴騰も支えているのだと思います。


ですが、この状況はきわめて危険で、かりに日本円やドルがよりいっそうビットコインへ流れるとき、日本円やドルの存在意義さえ疑われる事態におちいるからです。

今はまだビットコインの価格が600万円です。

これが1.000万円になると言うことはそれなりの日本円やドルも吸収されていることに気がつかないといけません。


そのような事態におちいれば、市場そのものに日本円やドルがそもそもないことになって、ますます物の値段が下がり、ビットコインの値段は上がることになるのです。

それは逆の表現をすれば、

  • 日本円やドルの価値が下がって、

  • ビットコインの価値が上がった状態になるからです。

つまり、

  • 日本円やドルで買える商品の値段が下がって、

  • ビットコインの価値が上がっているので、

  • ビットコインではより多くの商品と交換が可能になるという意味です。

一見して物の価値が下がっているデフレに見えますが、実際には通貨や紙幣の価値が下がっているインフレなのです。