いきなりステーキ (1)

秋田県は人口減少最先端 秋田を観察すれば日本の未来がわかる


秋田県は超高齢化社会です。


少子高齢化もすすみ人口減少も深刻な問題となっております。

そして、この問題は日本にも共通していて、こと新型コロナ禍の不景気に突入した今、秋田県を観察すれば日本の未来が予測できる問題として考察してまいります。

人口減少が経済を崩壊させる根本的な原因は人と生活がなくなること


人口減少について理解が足りない人や危機意識に乏しい人がいます。

それはおそらく人口減少問題を表面的にとらえていて、経済問題として議論していないからだと思いました。

今かりに人口が100万人から5万人減ったと仮定します。

5万人がどこかへ移住してしまったワケです。

そうすれば、給料を毎月15万円受け取っていたとして、

  • 15万円×5万人=75億円

が秋田県経済から消えてなくなったことをあらわします。

その5万人はそこで生活していたので、

家賃や電気やガスや水道の支払いも消えてなくなります。

つまり、家賃が月6万円であれば、

  • 6万円×5万人=30億円

が不動産の売上から減少しはじめます。

電気代が月8000円であれば、

  • 8000円×5万人=4億円

が電気代の売上から減少しはじめるのです。

おなじようなことがガス代や水道代でも起こっていて、

  • 地方のインフラが維持できるか?
  • どうか?

の瀬戸際に立たされていることがご理解いただけると思います。

上記の計算は1ヶ月分であるので、それを12ヶ月で計算すれば年間の売上の減少幅まで計算できると思います。

給料であれば

  • 75億×12ヶ月=900億円

家賃であれば、

  • 30億円×12ヶ月=360億円

電気代であれば、

  • 4億円×12ヶ月=48億円

が秋田県経済から失われる計算になることを誰も気がついていないのです。

医療や介護などの福祉が多い県は他の産業が育ちづらい


秋田県は高齢化で持病を抱えている人も多く、医療や介護の職業が多いです。

これも気がつきにくいのですが、医療や介護が多くなるとその他の産業が育ちづらい環境ができあがります。

それは給料や手当をもらっていたとしても可処分所得の金額のうち、医療や介護にまわった残りの金額でしか消費されないからなのです。

かりに持病のない健康な人は可処分所得分、めいっぱい消費することが可能です。

  • 手取り15万円だったとしても、

  • その手取りが可処分所得なので、

  • 15万円分MAX消費に回せます。

ですが、

  • 持病を抱えていたら、

  • 手取り15万円だったとしても、

  • その手取りの可処分所得から、

  • 医療費や介護費が先に消費され、

  • その残った金額からその他の産業に消費されます。

医療従事者や介護従事者は影響を受けませんが、その他の産業では、医療や介護を必要とする人が増えれば増えるほど、その他の産業にお金を使ってもらうことが難しくなる仕組みに気がついていません。

そして、それは病が進行するにつれ、要介護度が進行するにつれ、医療や介護へ消費する金額は上がってゆきます。

その反面として、その他の産業へ消費される金額は減少してゆく仕組みです。

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人口減少は政治的な問題ではなく経済的な問題を引き起こす


これが構造的な仕組みとして存在するので、少子高齢化や人口減少が経済にとって破壊的な打撃を与えていることにそろそろ気がつくべきだと思っています。

今、日本でも同じ問題が起こっていて、少子高齢化は進行し、人口減少も同じく問題になっています。

ですが、それは本来、政治的な問題というよりは経済的な問題として対応をしないと、人口減少は止められなくなるだろうという問題提起です。

貧しい所にあえて居ないように、人は仕事を求めて移住しはじめます。

新型コロナの影響で、その波はむしろ加速しているような気もします。

新型コロナ

日本はお金のことについてあまり議論をしないのですが、人には生活があります。

そして、その生活を維持するために仕事を求めて移住しはじめているのです。

先の給料の金額もそうですし、家賃や電気の金額もそうですが、人がいなくなるときお金が動き、人がいなくなった地方からは人だけではなく、お金も移動しているという流れに気がつくべきだと思います。

逆に言えば、

  • 政治が支持されているか?
  • どうか?

は、そこに人がいることが答えになると思います。

  • そこに人がいなければ、

  • それは支持されていないというよりは、

  • 無視されている

のです。

自己責任論もそうですが、自分で責任が取れるうちは動き回るのです。

政治を必要とする人は誰なのか?

考えるべきときに来ている気がします。